モーガン3ホイーラーの後継モデルが「スーパー3」を名乗って登場!

モーガンが3ホイーラーの新型モデル「スーパー3」を発表。パワーユニットにはフォード製1.5リットル直3エンジンを搭載

 英国モーガン モーター カンパニーは2022年2月24日(現地時間)、3ホイーラーの後継を担う新型3輪モデルの「スーパー3(Super3)」を発表した。

▲モーガン・スーパー3 まずはアドベンチャーツーリング/コンテンポラリーデザイン/クラシックモータースポーツという3タイプのアクセサリー・トータルコーディネートを披露
▲モーガン・スーパー3 まずはアドベンチャーツーリング/コンテンポラリーデザイン/クラシックモータースポーツという3タイプのアクセサリー・トータルコーディネートを披露

 モーガンの原点的なモデルである3ホイーラーは、Vツインエンジンを搭載した初代モデルが1911~1939年、フォード製サイドバルブエンジンを搭載した通称Fシリーズが1932~1952年に製造され、2011年にはハーレーダビッドソンのVツインエンジンをベースとしたS&S製2リットルV型2気筒OHVユニットに、マツダ製の5速MTを組み合わせたパワートレインを搭載する新型3ホイーラーが登場し、2021年8月まで生産される。2021年中には、次世代3輪モデルのプロトタイプのテスト走行風景や、デザインスケッチなどを披露。そして今回、新世代の3輪モデルが「スーパー3」を名乗って市場デビューを果たすこととなった。

▲ジェットグリーンのボディカラーを纏ったクラシックモータースポーツ。フロント部の安全性やサスペンションマウントを担う構造用キャスティング(STRUCTURAL CASTINGS)はシルバーで仕立てる
▲ジェットグリーンのボディカラーを纏ったクラシックモータースポーツ。フロント部の安全性やサスペンションマウントを担う構造用キャスティング(STRUCTURAL CASTINGS)はシルバーで仕立てる
▲基本骨格には3部構成のアルミニウム製プラットフォームをベースとするブランド初のモノコック構造“スーパーフォームドモノコック・プラットフォーム”を採用
▲基本骨格には3部構成のアルミニウム製プラットフォームをベースとするブランド初のモノコック構造“スーパーフォームドモノコック・プラットフォーム”を採用
▲ボディサイズは全長3581×全幅1840×全高1132mm/ホイールベース2533mm、乾燥重量は635kgに設定
▲ボディサイズは全長3581×全幅1840×全高1132mm/ホイールベース2533mm、乾燥重量は635kgに設定

 基本骨格には、3部構成のアルミニウム製プラットフォームをベースとするブランド初のモノコック構造“スーパーフォームドモノコック・プラットフォーム”を採用。乾燥重量は635kgと軽量に収める。一方、エクステリアはエアロダイナミクスとメカニカル的な要素を最大限に重視してデザイン。基本フォルムには、1950~60年代に流行した流線形の“ジェットエイジ(Jet age)”を取り入れる。また、サイドセクションには多機能なサイドブレードを配備。ディフューザープレートとして冷却用のエアをツインラジエターに供給するとともに、ラゲッジキャリアやラックなどが装着できる利便性を確保した。丸型2灯式ヘッドライト(ハロゲンとLEDを用意)と馬蹄形グリルを配したフロントマスク、独立タイプのフロントサイクルフェンダー、航空機を思わせるコクピットからリアエンドにかけての造形、露出したリブで覆うベルトライン、リアのクラムシェルブーツなど、モーガンの3輪モデルらしいクラシカルモダンな造形でアレンジしたことも、デザイン上のトピックだ。ボディサイズは全長3581×全幅1840×全高1132mm、ホイールベース2533mmに設定。従来の3ホイーラーに比べて、ひと回り大きな車格に仕立てている。

▲コーラルオレンジのボディカラーで彩ったコンテンポラリーデザイン。構造用キャスティングはダークグレイ
▲コーラルオレンジのボディカラーで彩ったコンテンポラリーデザイン。構造用キャスティングはダークグレイ
▲基本フォルムには1950~60年代に流行した流線形の“ジェットエイジ”デザインを採用
▲基本フォルムには1950~60年代に流行した流線形の“ジェットエイジ”デザインを採用
▲フロントフォグランプを配したアドベンチャーツーリング。構造用キャスティングはダークグレイ
▲フロントフォグランプを配したアドベンチャーツーリング。構造用キャスティングはダークグレイ
▲サイドセクションには多機能なサイドブレードを配備。ディフューザープレートとして冷却用のエアをツインラジエターに供給するとともに、ラゲッジキャリアやラックなどが装着できる利便性を確保
▲サイドセクションには多機能なサイドブレードを配備。ディフューザープレートとして冷却用のエアをツインラジエターに供給するとともに、ラゲッジキャリアやラックなどが装着できる利便性を確保
▲サイドラックはブラック/シルバー、バンジー(太いゴム紐)はブラック/ベージュ/オレンジを用意
▲サイドラックはブラック/シルバー、バンジー(太いゴム紐)はブラック/ベージュ/オレンジを用意
▲エアロデザインの20インチフロントホイールは4色をラインアップ
▲エアロデザインの20インチフロントホイールは4色をラインアップ

 インテリアは外観と同様にクラシカルモダンなデザインで演出したうえで、高い防塵・防水性能を確保したことが特徴。半円状のダッシュボードにはブランド初のフルデジタルのメーターを配し、さらにUSBソケットやナビゲーションシステムなどをオプションで用意する。また、ダッシュボード下部にはカップホルダーなどが装着できるユニバーサルフィクスチャーを装備した。軍用機のミサイルボタンをヒントにした、ユニークなエンジン・スタート&ストップボタンも組み込む。ステアリングは標準仕様の3本スポークタイプのほか、5種類のモトリタ(Moto-Lita)製を設定。コクピット前部に設置するウインドディフレクターには、標準タイプ(クリアまたはイエローティントが選択可)とトールタイプを採用した。一方、シート表皮はビニールやレザーのほか、テクニカルファブリックを用意。ボディサイズを拡大した恩恵で、空間自体も広くなっている。

▲コクピット前部に設置するウインドディフレクターには標準タイプ(クリアまたはイエローティントが選択可)とトールタイプを設定
▲コクピット前部に設置するウインドディフレクターには標準タイプ(クリアまたはイエローティントが選択可)とトールタイプを設定
▲半円状のダッシュボードにはブランド初のフルデジタルのメーターを配備
▲半円状のダッシュボードにはブランド初のフルデジタルのメーターを配備
▲ダッシュボード下部にはカップホルダーなどが装着できるユニバーサルフィクスチャーを装備
▲ダッシュボード下部にはカップホルダーなどが装着できるユニバーサルフィクスチャーを装備
▲軍用機のミサイルボタンをヒントにしたエンジン・スタート&ストップボタンを採用
▲軍用機のミサイルボタンをヒントにしたエンジン・スタート&ストップボタンを採用
▲シート表皮はビニールやレザー、テクニカルファブリックを設定
▲シート表皮はビニールやレザー、テクニカルファブリックを設定

 パワーユニットはフォード製の自然吸気“Dragon”1.5リットル直列3気筒エンジンで、最高出力は118bhp(87kW)、最大トルクは150Nmを発生。フロント前部に露出して配した従来の3ホイーラーとは異なり、フロントアクスル後方のボディ内部にユニットを搭載する。トランスミッションは従来モデルと同様にマツダ製の5速MTを組み合わせ、専用設計のベベルギアボックスとベルトによって後輪を駆動。0→100km/h加速は7秒以下、最高速度は130mph(約209km/h)を実現した。
 シャシー面では、ハートランドストラットと称する新設計のプルロッド式フロントサスペンションとトレーリングアーム式のリアスペンションを採用。シューズには4カラーを用意したエアロデザインの20インチフロントホイールと、エイボン社と共同開発したサイドウォールをバルーン状とする“スピードマスター”タイヤを組み込んでいる。

▲パワーユニットにはフォード製の自然吸気“Dragon”1.5リットル直列3気筒エンジンを搭載
▲パワーユニットにはフォード製の自然吸気“Dragon”1.5リットル直列3気筒エンジンを搭載
▲エイボン社と共同開発したサイドウォールをバルーン状とする“スピードマスター”フロントタイヤを装着
▲エイボン社と共同開発したサイドウォールをバルーン状とする“スピードマスター”フロントタイヤを装着

 なお、スーパー3は本年後半より英国および欧州でデリバリーを開始予定。その後に米国での販売を開始し、さらに日本や豪州などでも発売する計画である。本国での車両価格は4万1995ポンド(約650万円)~に設定。また、豊富なカラーリングや200以上のアクセサリーパーツを用意している。

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