【2022 J'sスポーツ特集】トヨタの過去/現在/未来。「象徴」と「身近」、そして「4WDスポーツ」でファンを魅了

トヨタ2000GTは当時世界トップ水準のパフォーマンスを追求 1965年の東京モーターショーでプロト公開 1967年に市販開始 総生産台数は337台
トヨタ2000GTは当時世界トップ水準のパフォーマンスを追求 1965年の東京モーターショーでプロト公開 1967年に市販開始 総生産台数は337台

The Sport-spirit of TOYOTA

トヨタのスポーツカーには2つの流れがある!

スープラはトヨタ・スポーツモデルの象徴的な存在 1993年デビューの4thモデル(JZ80型)は3リッター直6ツインターボ搭載 圧倒的な走りで世界を魅了
スープラはトヨタ・スポーツモデルの象徴的な存在 1993年デビューの4thモデル(JZ80型)は3リッター直6ツインターボ搭載 圧倒的な走りで世界を魅了

 トヨタのスポーツカーには2つの流れがある。ひとつは技術の粋を集めた「象徴」となるフラッグシップスポーツ、 そしてもうひとつは、ベーシックカーのコンポーネントを活用した「身近」なスポーツカーだ。

 象徴となるスポーツカーは、1967年に登場した2000GTに始まり、1993年デビューの4thスープラ、そして、2010年のレクサスLFAへと続く。どのモデルも本質を追求し、妥協なき開発が行われたモデルだ。圧倒的なパフォーマンスを実現したのが特徴である。

 現在は2019年に16年ぶりに復活を遂げた現行GRスープラがそのポジションを受け継ぐ。GRスープラはBMWとの共同プロジェクト。新たな開発手法を導入し、走りは歴代のトヨタスポーツのDNAをシッカリと継承している。

2019年に16年ぶりに復活したGRスープラはBMWとの共同プロジェクトで誕生 RZは3リッター直6ターボを積むFRクーペ 走りも造形もアグレッシブ
2019年に16年ぶりに復活したGRスープラはBMWとの共同プロジェクトで誕生 RZは3リッター直6ターボを積むFRクーペ 走りも造形もアグレッシブ

身近なスポーツカーの代表は「86」

AE86型レビン/トレノは1.6リッター直4DOHC16VとFRレイアウトの組み合わせ アニメの影響もあり世界的に高い人気をキープ 写真は後期型トレノ
AE86型レビン/トレノは1.6リッター直4DOHC16VとFRレイアウトの組み合わせ アニメの影響もあり世界的に高い人気をキープ 写真は後期型トレノ

 身近なスポーツカーはどうか? 1965年に登場したヨタハチことスポーツ800に始まり、歴代最後のFRレイアウトを採用したレビン/トレノ(AE86/1983年)、そして1984年に登場した日本初のミッドシップモデルMR2へと続く。だがMR2の後継として1999年にデビューしたMR-Sは2007年に生産終了。この時点でトヨタの軽量スポーツカーはゼロに。
 その後、約5年の空白期間を経て、2012年にトヨタ×スバルの共同開発による1st・86が誕生する。86は量産モデルのコンポーネントを有効活用。ネーミングも「86」を受け継ぐ。身近なスポーツカーの系譜だ。現在は2ndモデルのGR86がラインアップされている。

GR86はスポーツ800(1965年)を起源とする「身近なスポーツカー」の系譜 新型はエンジンを2.4リッターに拡大 一段と刺激的な走りを実現 駆動方式はFR
GR86はスポーツ800(1965年)を起源とする「身近なスポーツカー」の系譜 新型はエンジンを2.4リッターに拡大 一段と刺激的な走りを実現 駆動方式はFR

モータースポーツ直結! 4WDスポーツにも注目

セリカGT-FourはWRC(世界ラリー選手権)で速さを実証 写真は1989年シーズンを戦うグループAマシン
セリカGT-FourはWRC(世界ラリー選手権)で速さを実証 写真は1989年シーズンを戦うグループAマシン

 トヨタには突然変異的なモデルも存在する。その代表が1986年のセリカGT-FOURだろう。スペシャルティカーのセリカをベースにしたスポーツ4WDで、WRC(世界ラリー選手権)のベースマシンとして活躍。その後、2世代にわたって進化し、1999年に生産を終了する。スポーツ4WDのバトンは長い期間途切れたが、2020年にGRヤリスが誕生する。GRヤリスはモータースポーツから学ぶクルマづくりを徹底したことでも有名だ。

 では、この先はどうなるのか?カーボンニュートラル時代に向け、スポーツカーも変化が必要になってくる。ちなみにトヨタのスポーツモデルを開発するGRカンパニーの目的は「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」の実践部隊であると同時に、「スポーツカーをビジネスとして成立させる」こと。つまり、トヨタからスポーツカーがなくなる心配はない。

GRヤリスは「モータースポーツから学ぶクルマづくり」を徹底 WRC(世界ラリー選手権)を席巻したセリカGTーFOURの流れを継承 戦うスポーツ4WDの代表
GRヤリスは「モータースポーツから学ぶクルマづくり」を徹底 WRC(世界ラリー選手権)を席巻したセリカGTーFOURの流れを継承 戦うスポーツ4WDの代表
トヨタはゼロエミッションBEVスポーツも計画 モーターの瞬発力と自在な駆動力制御を活かし従来にない走り味を目指す レクサスもLFAの後継となるBEVスーパーカーを開発中
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