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フェラーリF8トリブートをベースとしたワンオフシリーズの最新作「SP48ユニカ」が登場

Writer:大貫直次郎 

フェラーリが1人のクライアントのために製作したビスポークモデルの「SP48ユニカ」を発表。F8トリブートの基本コンポーネントを使って、よりダイナミックでスポーティなベルリネッタスタイルを創出

 伊フェラーリは2022年5月5日(現地時間)、「スペシャル・プロジェクト」プログラムによるワンオフシリーズの最新作、「SP48ユニカ(SP48 Unica)」を公開した。

▲フェラーリSP48ユニカ 1人のクライアントのために製作したビスポークモデル。基本コンポーネントはF8トリブート用を流用する

 SP48ユニカは、3902cc・V型8気筒DOHCツインターボエンジン(720ps/770Nm)を縦置きミッドシップ搭載するF8トリブート(F8 TRIBUTO)の基本コンポーネントをベースに、1人のクライアントの希望に沿ってフェラーリ・スタイリングセンターが専用にデザインした、唯一無二の完全なビスポークモデルである。

▲フェラーリ・スタイリングセンターがプロシージャル/パラメトリック・モデリングと3Dプロトタイピングの最新技術を活用してデザインする

 デザインを手がける際、チーフ・デザイン・オフィサーのフラビオ・マンゾーニ率いるフェラーリ・スタイリングセンターは、プロシージャル/パラメトリック・モデリング(数式などを利用し、3D CADで形状を生成した3DCGモデル)と3Dプロトタイピング(積層造形法)の最新技術を活用。これにより、フロントグリルとエンジン用エアインテークを新たに設計し、1つの塊から削り出したような3次元のフロントビューを創出する。また、このフロント部をシームレスにサイドセクションへとつなげて、ダイナミックな流れを具現化した。

▲ウィンドウ、ルーフ、エンジンカバーなどの黒からボディカラーへと移行するグラフィックが印象的

 ボディワークの面でも、プロシージャルによるグラフィックが使用される。最も特徴的なのが、ウィンドウ、ルーフ、エンジンカバーなどの黒からボディカラーへと移行する部分。また、真上から見るとルーフ中央部が強調され、そのグラフィックはリアウィング手前のカーボンファイバー製エンジンカバー後部に設けたエアインテークと対をなしている。さらに、サイドウィンドウの縮小とリアスクリーンの省略によって、フロントビューと同様の金属塊の削り出し感を演出した。

▲リアスクリーンを省略してフロントビューと同様の金属塊の削り出し感を演出

 熱流体力学におけるデザイン面も徹底的に磨き上げ、すべての冷却要求を満たすとともに、最適な空力バランスを実現する。F8トリブートのスタイリングと最も異なる部分は、フロントバンパーおよびリアスポイラー下に配するエンジン冷却用エアインテーク。その深いグリルは、前述のプロシージャル技術によって、通過する空気の量が最大となるよう各部分を最適な角度に設定した。また、車両の構造からインタークーラー用インテークをサイドウィンドウのすぐ後方に配置でき、これによってボディ側面のインテークの縮小を図る。さらに、リアのオーバーハングを延長したことでルーフエリアによるリフトが低減され、リアのダウンフォース量が増大した。

▲リアのオーバーハングの延長によってルーフエリアによるリフトが低減される

 2シーター構成のキャビンは、サイドウィンドウやリアスクリーンを除いてF8トリブートの造形を基本的に踏襲するものの、カラーやトリムなどには独自のアレンジを施す。シートおよびトリムには、特別に開発したレーザーパンチング加工の黒いアルカンターラを採用。その下には、エクステリアカラーにマッチした、虹色に輝く赤みの強いオレンジのファブリックを配する。ここにはルーフのグラフィックとグリル部の六角形のモチーフを取り入れて、内外装の統一感を図った。一方でコクピットには、同じ六角形のモチーフを、光沢のあるシルカバーにレーザーエンボス加工で刻印。また、マット仕上げのカーボンファイバーによってテクニカルかつエクスクルーシブな雰囲気を創出し、合わせてグリジオ・カンナ・ディ・フチーレ(ガンメタルグレー)のアクセントを配してスペシャル感をいっそう際立たせている。

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