ラグジュアリーSUVのベントレー・ベンテイガにロングホイールベース仕様が登場

ベントレーがリアキャビンスペースの拡大を果たしたロングホイールベースバージョンのSUV「ベンテイガ・エクステンデッド・ホイールベース」を発表。最初の12カ月間の限定生産モデル「アズール」も設定

 英国ベントレーは2022年5月10日(現地時間)、ラグジュアリーSUVのベンテイガにロングホイールベースバージョンの「ベンテイガ・エクステンデッド・ホイールベース(Bentayga Extended Wheelbase=EWB)」を追加設定すると発表。また、5月19日(現地時間)には最初の12カ月間の限定生産モデルでファーストエディションとなる「ベンテイガ・エクステンデッド・ホイールベース・アズール(Bentayga Extended Wheelbase Azure)」を公開した。ユーザーへの納車は2022年第4四半期を予定する。

▲ベントレー・ベンテイガ・エクステンデッド・ホイールベース(EWB) ベントレーの“第5のモデル”で、かつてのベントレーのプレステージサルーンであるミュルザンヌの実質的な後継モデルに位置する
▲ベントレー・ベンテイガ・エクステンデッド・ホイールベース(EWB) ベントレーの“第5のモデル”で、かつてのベントレーのプレステージサルーンであるミュルザンヌの実質的な後継モデルに位置する

 ベンテイガEWBは、旗艦サルーンのフライングスパー、高性能クーペのコンチネンタルGT、オープンモデルのコンチネンタルGTコンバーチブル、ラグジュアリーSUVのベンテイガに続く、ベントレーの“第5のモデル”に位置する。

▲ホイールベースを既存のベンテイガの2995mmから180mm延長して3175mmに設定。全長は5322mmとなる
▲ホイールベースを既存のベンテイガの2995mmから180mm延長して3175mmに設定。全長は5322mmとなる

 メーカー自ら「ミュルザンヌ(かつてのベントレーのプレステージサルーン)の“精神的後継車”」を謳うスーパーラグジュアリーSUVのベンテイガEWBは、ホイールベースを既存のベンテイガの2995mmから180mm延長して3175mmに設定。全長は5322mmとなる。延長分はリアキャビンスペースの拡大に充てられ、シートレイアウトは4シーター/5シーター/4+1(後席中央に小さめのシートを設定)を用意した。

▲ホイールベースの延長分はリアキャビンスペースの拡大に充てられ、広い足もとスペースを確保。ヘッドルームはミュルザンヌ比で10mmアップした
▲ホイールベースの延長分はリアキャビンスペースの拡大に充てられ、広い足もとスペースを確保。ヘッドルームはミュルザンヌ比で10mmアップした
▲リアシートには22通りのシート調整、40度までのリクライニング、助手席の前方へのスライド、助手席後部からのフットレスト展開などにより快適な乗車空間を演出するベントレーエアラインシートを設定
▲リアシートには22通りのシート調整、40度までのリクライニング、助手席の前方へのスライド、助手席後部からのフットレスト展開などにより快適な乗車空間を演出するベントレーエアラインシートを設定
▲拡大したドアトリムには専用アレンジを施す。アームレストにはヒーター機構を内蔵
▲拡大したドアトリムには専用アレンジを施す。アームレストにはヒーター機構を内蔵

 後席の機能面の拡充を果たしたことも見逃せない。リアシートには22通りのシート調整、40度までのリクライニング、助手席の前方へのスライド、助手席後部からのフットレスト展開などにより快適な乗車空間を演出するベントレーエアラインシートを設定。また、乗員の体温とシートの表面湿度を検知し、ヒーターおよびベンチレーターを作動させて乗員が快適と感じる温度を保つ、自動温度調整機構のシートオートクライメートも装備する。さらに、シート表面全体の圧力を測定して乗員に圧力のかかるポイントを自動的に微調整する姿勢調整システムを採用。3時間ごとに177カ所の面圧を個別に調整することで、移動中の快適性を大幅に高めた。

▲シート調整や空調の設定などは前席センターアームレスト後部に配したタッチスクリーンで操作できる
▲シート調整や空調の設定などは前席センターアームレスト後部に配したタッチスクリーンで操作できる
▲前席シートバックには様々なコンテンツを映す10.1インチスクリーンと格納式テーブルを配備
▲前席シートバックには様々なコンテンツを映す10.1インチスクリーンと格納式テーブルを配備

 前述のシート調整や空調の設定などは、前席センターアームレスト後部に配したタッチスクリーンで操作が可能。また、前席シートバックには様々なコンテンツを映す10.1インチスクリーンや格納式テーブルを配備する。シート自体にはマッサージ機能も採用。4名乗り仕様には、マリナーコンソールボトルクーラーも用意した。

▲新アレンジのダイヤモンドパターンのステッチングやメタルオーバーレイ技法で製作したパネル、新造形の前席アームレストなどを採用
▲新アレンジのダイヤモンドパターンのステッチングやメタルオーバーレイ技法で製作したパネル、新造形の前席アームレストなどを採用

 内装デザインとしては、新アレンジのダイヤモンドパターンのステッチングやメタルオーバーレイ技法で製作したパネル、新造形の前席アームレスト、最新のインフォテインメントシステムおよびタッチスクリーンなどを採用したことがトピック。シートやステッチ、トリム、パネルなどの組み合わせは、オプションを含めて240億通りにものぼるという。間接照明のようなLEDの明かりがキャビンを瀟洒にライトアップするウォーターフォールイルミネーションも設定した。

▲リアドアにはベントレー初の自動クローズ機能を組み込む
▲リアドアにはベントレー初の自動クローズ機能を組み込む

 エクステリアについては、フライングスパーからインスピレーションを得た新造形の垂直ベーングリルや鏡面研磨を施した22インチ10本スポークアロイホイールなどを装備。リアドアにはベントレー初の自動クローズ機能を組み込む。また、リアキャビンスペースの拡大に即してパノラミックガラスサンルーフは既存のベンテイガ比で125mm後方に配置した。

▲パワーユニットには4リットルV型8気筒DOHC直噴ツインスクロールターボエンジン(550ps/770Nm)を搭載
▲パワーユニットには4リットルV型8気筒DOHC直噴ツインスクロールターボエンジン(550ps/770Nm)を搭載

 パワーユニットに関しては、4リットルV型8気筒DOHC直噴ツインスクロールターボエンジン(最高出力550ps/6000rpm、最大トルク770Nm/1960~4500rpm)を搭載。トランスミッションには8速ATを組み合わせて4輪を駆動し、0→100km/h加速は4.6秒、最高速度は290km/hを誇る。また、走行機構には旋回円を縮小することが可能な4輪操舵システムのエレクトロニック・オールホイールステアリングや、48V電動式アクティブロールコントロールシステムのベントレーダイナミックライドを組み込んだ。

▲ベントレー・ベンテイガ・エクステンデッド・ホイールベース・アズール 最初の12カ月間の限定生産モデル
▲ベントレー・ベンテイガ・エクステンデッド・ホイールベース・アズール 最初の12カ月間の限定生産モデル

 ファーストエディションのベンテイガ・エクステンデッド・ホイールベース・アズールに話を移そう。
 まず外装では、専用デザインの“FIRST 1 EDITION”バッジを特別装備したほか、ブライトタイプのロワーグリルや22インチ10本スポークディレクショナルアロイホイール、パワードリアドアなどを標準で採用。外板色は16色のスタンダードカラーのほかにエクステンディッドペイントカラーも選択可能で、計60色以上を設定した。

▲足もとには22インチ10本スポークディレクショナルアロイホイールを装着
▲足もとには22インチ10本スポークディレクショナルアロイホイールを装着
▲Cピラーに専用デザインの“FIRST 1 EDITION”バッジを配備
▲Cピラーに専用デザインの“FIRST 1 EDITION”バッジを配備

 内装に関しては、インパネとキルトレザー表皮シートに“FIRST 1 EDITION”ロゴを配するとともに、30色のカラーが選択できるLEDダイヤモンドイルミネーションや照明付きトレッドプレート、上質なパイルオーバーマット、20台のスピーカーを備える1720WオーディオシステムのNaim for Bentleyなどを標準装備。オプションとしてリアエンターテインメントシステムのほか、2トーンのカラースクリプトやコントラストおよびハンドクロスのステッチング、クラウンカットクルミ/ダークバーウォールナット/コアのオープンポア、ピアノリネン/ダークティントダイヤモンドブラッシュドアルミニウム/カーボンファイバーのパネルなどを設定した。

▲30色のカラーが選択できるLEDダイヤモンドイルミネーションや上質なパイルオーバーマットを装備
▲30色のカラーが選択できるLEDダイヤモンドイルミネーションや上質なパイルオーバーマットを装備
▲インパネとキルトレザー表皮シートに“FIRST 1 EDITION”ロゴを配する
▲インパネとキルトレザー表皮シートに“FIRST 1 EDITION”ロゴを配する
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